状態ではなく結果を見せて選ばせる

選択肢を並べて人に選んでもらうとき、その仕組みの「状態」だけを描いても操作感は伝わらない。 選べるようになるのは、状態が違うと結果が違うところまで見せたときだけ。

実例。「訳語をピンで固定する」の粒度を 3 案並べ、それぞれに錠のアイコンを描いて押せるようにした。 返ってきたのは「錠難しいな。いまいちどうなるか操作感が分からない」だった。

錠は状態(掛かっている/いない)しか表しておらず、ピンの機能——夜のバッチが走ったときに 上書きされない——は画面のどこにも無かった。守る道具なのに、守られる瞬間が存在しない画面だった。

直し方は 1 つ。結果が起きるボタンを足す。 「夜のバッチを走らせる」を置き、押すと守られて いない値だけが書き換わり、元の値が下に出るようにした。粒度の差はここで初めて目に見える (案 1 は 3 つまとめて守られ、案 2・3 は選んだ物だけが残る)。次の返事は「案3だな、確認できました」。

  • 状態表示は説明、結果は体験。 説明は読み飛ばされるが、結果は押せば分かる
  • 比較させたいものが「守る/防ぐ/止める」系のとき、特に効く。 これらは何も起きていない ときに何も見えない機能なので、起こす手段を作らないと存在が見えない
  • 副作用として、選択肢の優劣も同時に測れる(今回は「直したい所を1つ直す手数」が 1 手 / 2 手 / 不可 と並んだ)

押して結果が変わらない画面は、まだ選択肢を提示していない。

出典:parabel(GUI の U10「ピンの粒度」・2026-08-20)。 関連:名付けた退避路は発火条件まで書く(そちらは「発火しない機能」、こちらは「発火が見えない機能」)